私が初めて編み物をしたのは小学6年生でした。
冬になると祖母と母が家族のセーターを編んでいました。それを見て自分も編みたいと思ったのですが何故か教えて欲しいと言いだせず見よう見まねでその辺にあった毛糸と棒針で作り始めました。
たぶん、最初の指でかける作り目は母にやってもらいアメリカ式で表編みだけをひたすら編んでマフラーが完成しました。
子供の頃から好きになるとずっとやり続けるタイプでしたので当時、入っていた手芸クラブにも編みかけのマフラーを持っていき、帰りの通学路でも編んでいました。
マフラーが完成した小学6年の冬が過ぎ、中学へ入学をすると反抗期が始まり編み物のことなどすっかり忘れあの夢中になって編んだ日々は幻となりました。
ふたたび編み針と毛糸に触れることになるのは約15年後になります。初めて赤いマフラーを編んだ時のようにまた夢中になりさらに生きがいにまでなってしまいました。
編み物を通じて自分を表現し、皆さまに喜んでいただけて本当に嬉しくありがたいと日々思います。
どうやら小学6年の冬の赤いマフラーは幻ではなく心のコアに刻まれ続けていたようです。